ストーリーズ
目の愛護デー 2019 乱視
眼科の名医・所先生が伝授!有近(アルコン)家と学ぶ5つの目の見え方と病気
~子どもの近視から白内障まで~
2019年 10月 3日
長男 伸哉( のぶや 17歳):高校2年生。今は勉強よりもサッカーに夢中。サッカー部に所属し、フォワードを担当。近頃、サッカーボールが二重にぶれて見えて、思い通りに蹴ることができない。このままでは、スタメンから外されてしまうかも。そんなことから最近イライラ気味。これって乱視?
乱視
バーをスライドして、通常の見え方と乱視の見え方を比較してみてください。

伸哉 「最近、サッカーの練習中に思った方向へボールが飛ばなくて、ゴールを決められなくてさ。サッカーボールが二重に見えてキックがしにくいんだよね。このままじゃ、今度の試合でスタメンから外されちゃうよ。ちえっ。」
明花「お兄ちゃん、そんなにイライラしたってしょうがないわよ。練習あるのみ!」
安佐子「ボールが二重に見えるって、なんで急に見え方が変わったのかしら。」
伸哉「そんなこと、こっちが聞きたいくらのいだよ。」
安佐子「もしかしてユニフォームの背番号とかも、ぶれて見えたりするのかしら。所先生、うちの子の視力に何か問題はあるのでしょうか?」
所先生「乱視の可能性がありますね。乱視とは角膜や水晶体のゆがみにより、物が二重にぼやけたり、光がにじんで見える状態のことです。
子どもの頃から症状が現れることもありますが、10~20代など途中から乱視の症状が現れる場合もあります。
また、片目だけ乱視になることもありますが、両眼に症状が出ることも多くあります。軽度の乱視は特に問題はありませんが、強度の乱視になると眼精疲労を引き起こすこともあります。」
伸哉「確かに最近、目も疲れているような…。」
所先生「乱視は、見づらいまま放置すると悪化することがあり、目を細めて見続けると眼球が圧迫され、角膜が変形するため、さらにゆがみが発生してしまうので要注意ですよ。乱視の症状は、乱視用(トーリック)の眼鏡やコンタクトレンズで視力矯正をすることで軽減されます。」
安佐子「サッカーする時に眼鏡だとちょっと邪魔に感じるかもしれないけど、コンタクトレンズで乱視矯正できるのであれば、試してみるのもいいかもしれないわね。伸哉、一度、検眼に行ってみたらどう?」
乱視の簡単セルフチェック
以下の放射線のイラストを見てみましょう。線の太さが縦方向や横方向に向かうに従って変わって見えたり、濃淡が出て見えたりしたら、乱視の可能性があります。そのような見え方がある場合は、眼科医にご相談ください。


目の愛護デー 2019
長女 明花 めいか 12歳
(近視)
長男 伸哉 のぶや 17歳
(乱視)
安佐子 あさこ 45歳
(老眼)
安佐子の夫 勲 いさお 47歳
(緑内障)
安佐子の父 吾郎 ごろう 75歳
(白内障)
目の愛護デーとは
「10.10」を横にすると人の顔の目と眉に見えることから、毎年10月10日を「目の愛護デー」として制定。目の愛護デーにちなんで、眼疾患の予防意識の向上や早期発見を目的に、一般の方を対象にしたイベントが日本各地で開催されます。今年のイベントの詳細については日本眼科医会のウェブサイトをご覧ください。
監修:東京医科歯科大学 名誉教授 所 敬 先生
JP-CORP-2100013