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ストーリーズ

花粉症とコンタクトレンズ Q&A

2017年 4月 4日

コンタクトレンズユーザーが悩む、かゆみ、痛み、レンズのずれ、結膜炎や目薬の疑問をまとめて解決

コンタクトレンズユーザーにとって、もっとも憂鬱なのが、春や秋に発症しやすい花粉症ではないでしょうか。この時期だけ、メガネで過ごすレンズユーザーも多いなか、「できるだけコンタクトレンズで過ごしたい」と感じている人もいるようです。目のかゆみや充血でコンタクトレンズがゴロゴロしたりするこの悩ましい時期を少しでも快適に過ごすにはどうすれば良いのか、気をつけるべき点を専門医に伺いました。

Q. 目がゴロゴロしてかゆかったり、痛くなる原因は何ですか?

A. 目にかゆみや痛みが出る一つの原因として、アレルギー性結膜炎の発症があります。抗原(花粉)が目や鼻などから体内に入ると、肥満細胞が花粉を異物として認識し、抗体を作ります。そして、この状態で再び花粉が侵入してくると、異物である花粉を攻撃するためにヒスタミンなどのアレルギーを引き起こす物質が放出されます。その物質が神経や血管のH1受容体と結合すると、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみや充血といったアレルギー症状が引き起こされるのです。症状が多岐にわたるのであれば飲み薬の服用が適しているのですが、目のかゆみ等アレルギー性結膜炎の症状がある場合は点眼薬(目薬)の使用が望ましいです。

Q. かゆかったり、痛い場合でもコンタクトレンズを装用し続けて大丈夫ですか?

A. 花粉症によるアレルギー性結膜炎を発症した状態でコンタクトレンズを装用し続けると、かゆみで目をこすったりして、症状をさらに悪化させてしまうことがあります。ハードコンタクトレンズは、角膜が傷つくと痛くて、とてもコンタクトレンズをつけていられないのですが、ソフトコンタクトレンズを使用している場合は注意が必要です。

ソフトコンタクトレンズを使用している方なら感じたことがあるかもしれませんが、レンズを装用しているとかえって痛みが治まることがあります。これは、「包帯効果」といって、ソフトコンタクトレンズが包帯のように傷を保護し、痛みを感じにくくさせるからです。しかし、角膜についた傷を修復する手助けをしてくれるわけではなく、角膜への負担がより大きくなり、傷をさらに悪化させてしまうことがあります。痛みがある時はコンタクトレンズの使用を中止し、目を休めましょう。もし痛みが強いようであれば、眼科を受診してください。

Q. コンタクトレンズが曇ったり、かすんで見えることがあるのですが、なぜでしょうか?

A. 花粉症になると涙や目ヤニが出やすくなり、コンタクトレンズが汚れやすくなります。汚れが付着することでコンタクトレンズが曇ったり、かすんで見えることがあります。原因はコンタクトレンズの汚れですので、ケア用品.でレンズ汚れを取り除けば解消されると思います。しかし、正しくケアしないと汚れは落ちません。1本で洗浄も保存もできるマルチパーパスソリューション(MPS)といわれるタイプのケア用品はこすり洗いが必要で、きちんと決められた回数もしくは時間のこすり洗いをしないと汚れは落ちません。大部分はコンタクトレンズが原因ですが、正しくケアしても症状が取れないときは眼科を受診してください。

Q. ケアの仕方でどの程度、コンタクトレンズに付着した花粉を落とすことができますか?

A. きちんとレンズケアをすれば、花粉をほとんど落とすことができます。花粉だけではなく、たんぱく質や脂汚れを落とすことも大切ですので、説明書通りにケアをしましょう。MPSタイプであれば、一度レンズをすすいでからこすり洗い過酸化水素タイプであればケアの後、保存液ですすぐと花粉もその他の汚れもしっかり落とせて良いでしょう。

Q. 花粉症の時期に、コンタクトがよくずれることがあるのですが、なぜですか?

A. その原因の一つとして、「巨大乳頭性結膜炎」を発症していることが考えられます。花粉症によるアレルギー性結膜炎で目が弱っている状態にも関わらず、コンタクトレンズを長時間装用し続けると、レンズに付着した汚れなどで炎症が起き、まぶたの裏側にブツブツができてしまうことがあります。そして、そのブツブツが、まばたきをするたびにコンタクトレンズを引っ掛ける感じで上に引っ張るので、ずれやすくなるのです。まぶたをひっくり返してみても、自分ではなかなか分かりませんが、コンタクトレンズがずれやすいということであれば、巨大乳頭性結膜炎の可能性もありますので、すぐに眼科医の診察を受けてください。

Q. 花粉症の時期、どのようなコンタクトレンズを選ぶと良いのでしょうか?

A. 花粉への曝露(ばくろ)をいかに減らすかが症状を抑えるポイントになります。コンタクトレンズに花粉がつくことを考えれば、毎日新しいコンタクトレンズに取り替える1日使い捨てタイプ(ワンデー)の方が良いでしょう。1日使い捨てタイプではないコンタクトレンズを使用する場合には、正しくケアをしてきちんと汚れを落とすことが必要です。コンタクトレンズの種類だけでなく、外出時は花粉症用のゴーグルやサングラスをするだけでも目に入る花粉の量を減らすことができます。

アレルギー性疾患である花粉症の時期は、目がとても敏感になっています。無理にコンタクトレンズを装用することで他の目の病気を引き起こす可能性もあるので、長時間の装用は避けたほうが良さそうです。

この時期の快適なコンタクトレンズライフのポイントは、「花粉への曝露を減らす」「正しいレンズケア」と言えます。

いつもよりほんの少しだけ工夫と注意をすれば、花粉症であってもコンタクトレンズを装用して生活することができるでしょう。

監修 : 東京医科歯科大学 名誉教授 所 敬 先生

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